この記事のまとめ
- ・ライブハウスの音量は100〜120dB。WHOの安全ラインを大幅に超過
- ・ライブ用耳栓は音量だけ下げて音質を保つ
- ・15〜20dBの遮音レベルが最も万能
- ・小さいライブハウスほど耳栓の重要度が高い
- ・ライブ後の耳鳴りが24時間以上続いたら耳鼻科へ
ライブから帰った後、耳がキーンと鳴った経験はありませんか?
実は、ライブハウスの音量は100〜120dBにもなります。これは工事現場と同じレベルで、2時間以上浴び続けると聴覚にダメージを受ける可能性があります。
「でも、耳栓したら音楽が楽しめないんじゃ...?」
そんなことはありません。今のライブ用耳栓は、音量だけを下げて音質はそのまま楽しめるように設計されています。
この記事では、ライブハウスでの耳栓の必要性、選び方、使い方を解説します。
ライブハウスの音量は実際どれくらい?
まず、ライブハウスの音量を日常の音と比較してみましょう。
- 図書館: 40dB
- 普通の会話: 60dB
- 電車の車内: 70〜80dB
- パチンコ店: 90dB
- ライブハウス: 100〜120dB
- 飛行機のエンジン近く: 130dB
WHOのガイドラインでは、85dB以上の音に長時間さらされると聴覚障害のリスクがあるとされています。
ライブハウスの100〜120dBは、このラインを大きく超えています。特にキャパ100〜200人の小さなライブハウスでは、スピーカーとの距離が近い分、体感音量がさらに上がります。
ライブ用耳栓と普通の耳栓の違い
「耳栓」と聞くと、睡眠用のスポンジ耳栓を想像するかもしれません。あれをライブで使うと、音がこもって何も聞こえなくなります。
ライブ用耳栓(イヤープラグ)は全く違うものです。
普通の耳栓
- 全ての音域をまとめてカット
- 音がこもる。ボーカルもギターも不明瞭
- ライブには不向き
ライブ用耳栓
- 全音域を均一にカット
- 音量だけが下がり、音質はクリアなまま
- MCや歌詞もはっきり聞こえる
- むしろ音がクリアになったと感じる人も多い
ライブ用耳栓の選び方
1. 遮音レベル(NRR / SNR)
耳栓の性能はNRR(アメリカ基準)やSNR(ヨーロッパ基準)という数値で表されます。
- 10〜15dB: 小〜中音量のアコースティックライブ
- 15〜20dB: 一般的なライブハウスにおすすめ
- 20〜25dB: 大音量のロック・パンクライブ
- 25dB以上: フェスのスピーカー前など極端に大きな環境
迷ったら15〜20dBの製品を選べば間違いありません。
2. フィット感
耳の形は人それぞれ。複数サイズのイヤーピースが付属している製品を選ぶと安心です。
フィットしていないと遮音性が落ちたり、ライブ中に外れたりします。購入後に自宅で試着してから本番に臨みましょう。
3. 目立ちにくさ
「耳栓してるのバレたくない」という方には、透明やスモークカラーの製品がおすすめです。装着しても、周りからはほぼ見えません。
予算別おすすめライブ用耳栓
1,000円以下:まず試してみたい人に
使い捨てのフォームタイプでも、音楽用として設計されたものがあります。
ライブ用耳栓が初めてなら、まずはこの価格帯で試してみるのがおすすめです。気に入ったら上位モデルにステップアップしましょう。
2,000〜5,000円:月1回以上ライブに行く人に
この価格帯が最もコスパが良く、選択肢も豊富です。
繰り返し使えるシリコン製で、遮音レベルも15〜20dBをカバーしています。ケース付きで持ち運びも便利です。
5,000円以上:プロレベルの音質を求める人に
フィルター交換式や、カスタムモールド(耳型を取って作るオーダーメイド)があります。
音楽関係者やステージに上がるバンドマンは、この価格帯を使っていることが多いです。
「耳栓してたらダサい?」
結論から言うと、全くダサくありません。
プロミュージシャンも使っている
ステージ上のミュージシャンは、イヤモニ(イヤーモニター)を装着しています。これは耳を守りながら演奏するための必須機材です。
観客が耳を守るのも同じことです。
海外では当たり前
ヨーロッパやアメリカでは、ライブ会場で耳栓を使うのは常識になりつつあります。一部のフェスでは入場時に耳栓が配布されることもあります。
今の耳栓はおしゃれ
最近の製品は、カラーバリエーションも豊富で、アクセサリーのようなデザインのものもあります。装着していても「耳栓」とは気づかれません。
ライブハウスでの耳栓の使い方
いつ着ける?
開演前に着けるのがベストです。
大音量が始まってからだと、すでに耳にダメージを受けています。入場してポジションを決めたら、開演前に装着しましょう。
MCの時は外してもいい?
MCの時は音量が下がるので、外して聞くのもアリです。ただし、付け外しが面倒な場合はそのままでも十分聞こえます。
ライブハウスの規模と耳栓の必要度
- キャパ50〜100人: 必要度が最も高い。スピーカーとの距離が最も近い
- キャパ100〜300人: 標準的な音量。前方は特に注意
- キャパ300人以上: 後方なら音量は控えめ
小さいライブハウスほど耳栓の重要度が上がります。スピーカーの真横になる場合は、キャパに関わらず必ず着けましょう。
ライブ後の耳鳴りが止まらないとき
ライブ後に耳がキーンと鳴るのはTTS(一時的聴力閾値変動)と呼ばれる現象です。
通常の場合
数時間〜翌日には自然に回復します。静かな環境で耳を休めましょう。
注意が必要な場合
以下の症状が出たら、すぐに耳鼻科を受診してください。
- 24時間以上耳鳴りが続く
- 音が聞こえにくくなった
- 耳の中に違和感(痛み・圧迫感)がある
「一時的な耳鳴り」を繰り返すと、少しずつ聴力が低下します。これは元に戻りません。耳栓は「今」だけでなく「将来」の耳を守る投資です。
よくある質問
耳栓すると音楽がつまらなくならない?
ライブ用耳栓なら、音質はほとんど変わりません。むしろ音割れが消えてクリアに聞こえるという声もあります。
どのくらいの頻度でライブに行くなら必要?
月1回以上行くなら、持っておくことをおすすめします。たまにしか行かない場合でも、大音量のライブでは1回でも耳にダメージがあります。
スピーカーの近くは特に危険?
はい。スピーカーの真横や正面は、他の場所より10〜20dB高い音量になることがあります。耳栓なしで長時間いるのは避けましょう。
まとめ
ライブハウスの音量は、聴覚にダメージを与えるレベルです。
でも、ライブ用耳栓を使えば、音楽はそのまま楽しめて、耳も守れます。
この記事のポイント:
- ライブハウスの音量は100〜120dB。WHOの安全ラインの85dBを大幅に超過
- ライブ用耳栓は音量だけ下げて音質を保つ。普通の耳栓とは全く違う
- 15〜20dBの遮音レベルが最も万能
- 小さいライブハウスほど耳栓の重要度が高い
- ライブ後の耳鳴りが24時間以上続いたら耳鼻科へ
一度失った聴力は戻りません。ライブを長く楽しむために、耳栓を持つ習慣を始めましょう。